H27第2回-データ通信-問4

(1)TCPでは、ネットワークの帯域を効率的に使用できるようにフロー制御を行う。フロー制御は大きく分けて、受信側のホストのバッファあふれに対するものとネットワークのあふれに対するものがある。


送信側が、受信側の都合に関係なくデータパケットを送ると受信側ではホストのバッファあふれにより、受信しきれなくなるおそれがある。そのため、受信側から【ウインドウ】サイズといわれる受信可能なデータサイズを送信側に通知する。送信側は、このサイズを超えないようにデータを送信する。

ネットワークのあふれが発生しパケットの紛失などが起こると、送信側ではタイムアウトが発生し、受信側では期待しているものと異なるシーケンス番号を持つセグメントを受信する。

送信側でタイムアウトが発生した場合は、【スロースタート】及び輻輳回避といわれるアルゴリズムを組み合わせて、ネットワークに大きな負荷を与えることなしに復旧させる。
受信したセグメントのシーケンス番号が期待しているものと異なっていた場合は、受信側で確認応答セグメントに受信できなかったセグメントのシーケンス番号を設定して直ちに返送する。送信側で、その確認応答を【3】回連続して受信したときには、要求されているセグメントを直ちに再送する。受信側で、再送されてきたセグメントを受信した後は、【次に期待する】セグメントのシーケンス番号を設定して直ちに返送する。これらの手順は、即時再転送/即時回復といわれる。

(2)OSI参照モデル、OSIシステムのプロトコルなどについて述べた次の文章のうち、正しいものは、【③】である。

①OSI参照モデルにおいて、相対する同位レイヤのエンティティ間で情報を送受信する規約はピア・ツー・ピアプロトコルといわれ、<N>層相互間で送受信される情報は<N-1>【SDU】として表される。
メモ:P2Pも違うかも。よくわからない。
PDU(プロトコルデータユニット)とはhttp://nw-exam.com/mondai/NW0004.html

②OpenFlowでは、レイヤ2及びレイヤ3スイッチで構成されたデータプレーンネットワークを外部のOpenFlowコントローラが制御するが、経路計算【も行う】。
メモ:http://www.ntt.co.jp/journal/1212/files/jn201212052.pdf

③OSI向けルーティングプロトコルであるIS-ISは、エリア設定ができるため大規模なネットワーク構成に適しているという利点があり、レイヤ3のHelloパケットを一定の間隔で送受信し隣接するルータの生存確認を行う。

④OSI参照モデルのレイヤ2、レイヤ3及びレイヤ4に相当するネットワークサービスを利用するためのユーザとサービスの境界点として、OSIプロトコルではNSAPが定義され、この点を識別するためにNSAPアドレスが用いられる。

メモ:よくわからないhttp://kikakurui.com/x5/X5003-1987-01.htmlhttp://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070111/258469/?rt=nocnt

(3)IP網において使用されるルーティングプロトコルについて述べた次のA~Cの文章は、【Aのみ正しい】。

A RIPngは、AS内の経路制御を行うディスタンスベクタ型のプロトコルであり、下位層のプロトコルとしてはUDPを使用し、クラスレスネットワークには対応しているが、プロトコルとしてはループの検出ができない。

B OSPFv3は、AS間の経路制御を行う【リンクステート】型のプロトコルであり、下位層のプロトコルとしては、独自のトランスポート層プロトコルを使用し、ループの検出ができる。

C Integrated IS-ISは、AS間の経路制御を行う【リンクステート】型のプロトコルであり、【上位】層のプロトコルとしてはTCPを使用し、CLNPルーティング及びIPルーティングのいずれかにも対応できる。
メモ:よくわからない

(4)BGP4によるルーティングなどについて次の文章のうち、誤っているものは【④】である。

①ISPや地域ネットワークなどの単位で設定されるASにはAS番号が割り当てられ、AS内部の管理及びAS間の接続ポリシーは、それぞれのASを管理する組織に委ねられる。

②AS間での経路制御においては、プレフィックスで表現されるネットワークアドレスと、それに付随したパス属性をBGPプロトコルを用いて交換し、そのパス属性に基づきベストパスを選択する。

③BGPプロトコルにおいては、自ASから他ASへの経路及び他ASから自ASへの経路のどちらについても接続先ASで設定される属性より優先度の高い属性を用いることが可能な場合、自ASの設定のみで経路を制御できる。

④パス属性のうち、【Well-known mandatory】属性は、全てのBGPの実装でサポートされる属性であり、かつ、全てのBGP経路情報に付加される必要がある。

メモ:

Well-known mandatory(既知必須):全てのBGPルータで識別できて、全てのUpdateメッセージに含まれる
Well-known discretinary(既知任意):全てのBGPルータで識別できるが、Updateメッセージに含まれるかは任意
Optional transitive(オプション通知):全てのBGPルータで識別できない可能性があるが、BGPネイバーへは通知する
Optional non-transitive(オプション非通知):全てのBGPルータで識別できない可能性があり、BGPネイバーへ通知しない
http://www.infraexpert.com/study/bgpz05.html

(5)IP網におけるMPLSのルーティングなどについて述べた次の文章のうち、誤っているものは、【④】である。

①MPLS-VPNでは、一般に、ネットワークの入側のPE(Provider Edge)ルータで2種類のラベルが付与され、各LSR(Label switching Router)は自ルータ内のMPLS転送用テーブルを参照してルーティングを行い、ネットワークの出側のPEルータの一つ手前のLSRで先頭のラベルが除去され、ネットワークの出側のPEルータで残りのラベルが除去される。


②VPNトラヒックを転送するために各LSRで保持するラベル情報は、一般に、隣接LSRからラベル配布プロトコルで配布される。


③MPLS-VPNでは、複数のユーザが同一のIPアドレス空間を使用しても、ユーザごとに異なるRD(Route Distinguisher)を付与すること、VRF(VPN Routing and Fowarding)テーブルを用いてVPNごとの経路制御を管理することなどで複数のユーザの通信を同一網で実現している。


④MPLS-VPNの網内では、一般に、2種類のラベルが用いられ、先頭のラベルは【高速転送】する目的で、また、先頭から2番目のラベルは【ユーザを識別】するために用いられる。
メモ:http://www.infraexpert.com/study/mpls4.html

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