H28第2回-データ通信-問5

(1)次の文章は、ギガビットイーサネットについて述べたものである。
IEEE802.3で規定されるギガビットイーサネットの規格は、IEEE802.3abとIEEE802.【3z】とに大別される。
IEEE802.3abは、データ送受信に物理媒体として【CAT5のUTPケーブルの4対】を用いる1000BASE-Tの規格であり、この規格のデータ符号化方式としては、【8B/1Q4】が用いられている。
IEEE802.【3z】には、光ファイバを用いる1000BASE-SX及び1000BASSE-LX並びに同軸ケーブルを用いる1000BASE-CXの三つの規格があり、これらの共通部分は1000BASE-Xとして規定されている。1000BASE-Xでは、リンクを共有する2台の1000BASE-X装置間において情報をやり取りし、最適の通信モードを自動的に設定する【オートネゴシエーション】が可能である。
(2)IEEE802.1adで規定される拡張VLANについて述べた次の文章のうち、正しいものは、【③】である。
①拡張VLANは、通信事業者が指定する通信事業者タグ(Service-TAG)をユーザが指定するIEEE802.1Qで規定されたユーザタグに【付与して】転送する。
②拡張VLANで指定するTPID(Tag Protocol Identifier)には、IEEE802.1Qと同じく16進数表示で【0x8100】を設定する。
③拡張VLANで指定するVLANIDには、IEEE802.1Qと同じく12〔bit〕が割り当てられている。
④VXC(VLAN Cross Connect)を用いるためには、通信事業者タグを一旦取り外し、通信事業者タグなしのフレームにしなければならない。
(3)P2Pについて述べた次の文章のうち、誤っているものは、【②】である。
①P2Pは、端末同士が1対1で情報を直接交換できる通信の形態である。
②特定のサーバを介さない純粋なP2Pのネットワークで端末を発見し、実際の通信を端末同士で行う形態は、一般に、ピュアP2Pといわれ、この形態を用いたソフトウェアとして【winny】がある。
③端末を発見するために特定のサーバを用い、実際の通信は端末同士で行う形態は、一般に、ハイブリッドP2Pといわれる。
④P2Pの課題として、P2Pのネットワーク経由でマルウェアに感染するおそれ、ファイル交換における著作権侵害などが挙げられる。
(4)暗号方式について述べた次の文章のうち、誤っているものは、【③】である。
①AESはブロック暗号方式であり、鍵のビット長を128〔bit〕、192〔bit〕及び256〔bit〕から選択できる。
②ELGamal暗号は、離散対数問題の数学的困難性を利用した公開鍵暗号方式である。
③ブロック暗号では、ブロックといわれる可変長のビット列を入力して、そのビット列と鍵のビット列で換字と転置を複数回繰り返すことにより暗号化、復号を行う。
④ストリーム暗号方式は、共通鍵から生成されるキーストリームを使用し、平文を順次1桁ずつXOR演算を行うことにより暗号化していく。
(5)Webアプリケーションで用いられるシングルサインオンについて述べた次のA~Cの文章は、【全て正しい】。
A エージェント型のシングルサインオンでは、認証情報は暗号化されクッキーとしてクライアントに保存される。
B リバースプロキシ型のシングルサインオンでは、プロキシサーバが認証サーバとなり、認証情報はプロキシサーバに保存される。
C シングルサインオンの手続きを標準化したプロトコルにSAMLがある。SAMLは、クッキーを利用せずに利用者IDやパスワードなどの認証情報を安全に交換できる。

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