H28第2回-データ通信-問2

(1)次の文章は、Webサービスについて述べたものである。
インターネット上で公開された複数のシステム同士の連携により、様々なサービスをつなぎ合わせて提供する技術として、Webサービスが挙げられる。例えば、利用者が旅行会社のWebサイトで旅行商品を予約する際に、旅行業者、交通機関、宿泊施設、各種サービス機関の予約サイトなどと連携して旅行商品を提供する仕組みは、Webサービスの一つである。

Webサービスを実現するためのプロトコルとしてSOAPがあり、SOAPによってやり取りされるデータの記述には【XML】が用いられる。
それぞれのシステムのWebサイトで、SOAPメッセージを生成するエンジンとそれを解釈するエンジンが必要であり、一般に、生成エンジンはSOAP【プロキシ】といわれ、解釈エンジンはSOAP【リスナ】といわれる。
また、SOAPでは【データ構造】だけが定められていて、転送用のプロトコルとしてはHTTPやSMTPを使うため、一般に、ファイアウォールのあるネットワークでもファイアウォールを越えて通信することができる。
(2)DBMSの障害回復機能について述べた次のA~Cの文章は、【BCが正しい】。
A ハードウェア障害発生時には、一般に、一定間隔でセーブしておいたバックアップファイル及び更新後ログを用いて【ロールフォワード】が行われる。
B システム障害発生以前にコミットを完了しているが、チェックポイント時点でコミットを完了していないトランザクションは、更新後ログを用いてロールフォワードが行われる。
C トランザクション障害発生時には、一般に、データベースの更新が一部行われた場合でも、更新前ログを用いてロールバックが行われる。
(3)LDAPについて述べた次の文章のうち、誤っているものは、【②】である。
①LDAPは、ITU-T勧告X.500シリーズで定義されているディレクトリサービスをTCP/IP環境で利用するために設計されたアクセスプロトコルである。
②LDAPが対象とするX.500準拠のディレクトリデータベースは、DITといわれる【階層型】のデータベースである。
③LDAPメッセージはTCPコネクションを用いてやり取りされ、サーバ側のデフォルトのポート番号は389番である。
④LDAPv3では、他サーバへの参照(Referral)の機能を用いたディレクトリ情報の分散管理を可能としている。
(4)SQLについて述べた次の文章のうち、誤っているものは、【④】である。
①SQLのデータベース管理機能には、データベース定義、トランザクション管理などがある。
②SQLのデータ操作には、端末から直接起動する方法、親言語で書かれたソースプログラムの中にSQL文を直接埋め込んで起動する方法などがある。
③SQLの表は順序付けられていない行の集合体であり、各行はデータの最小単位である列で構成され、行を表に挿入したり削除したりすることができる。
④SQLの予約語は、変数名やプログラム名、表の名前などに使用することが禁止されている【半角】の文字列である。
(5)ARP及びRARPの特徴について述べた次のA~Cの文章は、【Bのみ正しい】。
A ARP要求パケットを送信する場合は、不特定多数のホストに対し問い合わせを行うため、宛先MACアドレスにオール1を設定した【ブロードキャストフレーム】を送出する。
B ARPテーブルはタイマ値を持っているので、一定時間ARPテーブルを検索されなかったIPアドレスとMACアドレスは、自動的にARPテーブルから削除される。
C RARPを用いることで、クライアントは、IPアドレス【のみを取得でき、】ホスト名、ドメイン名、サブネットマスクなどの情報【は取得できない】。

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